中国国営の鉄道車両メーカーであるCRRC長春(中国中車)は2020年10月21日、車輪幅を自在に可変させることができる高速列車(いわゆるフリーゲージ式車両)の試作型を発表した。 編成長212mのこの試作車は、同社が中国国鉄へ納入している高速列車CHR-400-BF型をベースに、軌間可変装置を組み込んだ台車を装備したものだ。中国は2017年5月に開催した「一帯一路」の会議で、モンゴルやカザフスタン、ロシアへの直通運転が可能な軌間可変装置を搭載した最高時速400kmの車両を開発すると発表していた。同国政府はこの研究開発に347億元(約5496億円)もの費用を支援したとされる。 マイナス50度の環境にも対応 中国本土の鉄道は、日本の新幹線や欧米と同じ「標準軌」と呼ばれる1435mmゲージを採用、約7万9600kmもの路線網を持つ鉄道大国だが、直通列車が走る隣国のロシアや旧ソ連諸国、モンゴル、カザ
