中国の習近平国家主席(新華社=共同)前産経新聞台北支局長で、「インド太平洋戦略シンクタンク」を立ち上げた矢板明夫氏は「台湾で最も有名な日本人」と言われる。矢板氏が先日、シンクタンク「国家基本問題研究所」で語ったところによると、中国の習近平国家主席は今年、旧正月にあたる「春節」を近年では一番機嫌よく迎えられたはずだという。 習氏は、日本と米国、韓国、台湾による「中国包囲網」を警戒していた。ところが、台湾では頼清徳総統率いる民進党が少数与党で、すべての法案が野党ペースで進んでいる。韓国では尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が内乱を首謀した罪で逮捕・起訴された。日本では、石破茂政権の岩屋毅外相が昨年末に訪中するなど「親中」ぶりをみせている。 「習主席としては何の努力もせずに、思うような展開となっている」(矢板氏)というのだ。 岩屋外相矢板氏によると、台湾で石破政権への不信感が高まっている要因として
