淡色に忍ばせた開催国の現実 パラ公式画、問い直す理念―山口晃さん〔パラリンピック〕 2021年09月01日13時32分 山口晃さんが描いた東京パラリンピックの公式アートポスター「馬からやヲ射る」(C)Tokyo2020 東京パラリンピックの公式アートポスターの中に、淡い色彩で描かれた1枚の絵がある。手の代わりに足で勇壮に弓を引く和装の女性が目を引くが、緻密に描かれた背景に目をこらすと、共生社会の実現をうたう大会理念とは裏腹な「開催国の現実」が浮かび上がってくる仕掛けだ。どんな思いを込めたのか、制作者の画家、山口晃さん(52)に聞いた。 〔写真特集〕2020年東京五輪招致 山口さんの元に制作依頼が舞い込んだのは2019年春のこと。大会をめぐる数々の疑惑や不祥事にあきれ、「復興五輪」「コンパクト五輪」といった主催者の説明にも不信感を持っていた山口さんは、「美術が体制側を賛美することにならないか
公開質問状株式会社三越伊勢丹 御中 2020年7月14日 貴社の運営する日本橋三越本店内 MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY にて開催されていた「フル・フロンタル 裸のサーキュレイター」展(以下、「フル・フロンタル」展)、また美術特選画廊 にて開催された「吉村誠司 日本画展 浮遊」展(以下、吉村誠司展)にて、2020年6月27日、作家・吉村誠司氏による差別的発言があり、またそれに貴社関係者が部分的にも加担していたという声明(添付資料)が「フル・フロンタル」展キュレーター及び参加作家である梅津庸一氏より2020年6月30日に発表されました。この声明の内容が事実であるならば、吉村氏の発言は人種、国籍、ジェンダー、年齢等によって人間を差別する行為であり許されるものではありません。この公開質問状は、梅津氏の声明のみで本件を判断する、あるいは問題そのものを見過ごすのではな
拡大する 作品につけられた解説文。「これは2017年1月27日の大統領令により米国への入国が拒否された国の出身の芸術家による作品です。歓迎と自由という究極の価値が、この美術館と米国にとって不可欠であることをはっきりさせるために展示した所蔵作品です」 ニューヨーク近代美術館(MoMA)が、トランプ大統領による中東・アフリカ7カ国の出身者の入国禁止措置への抗議の意思を込め、それらの国々の芸術家の作品を展示している。4日、来館者はそれぞれの思いで作品を見つめた。 5階の展示室ではピカソやマティスらの一部の作品が外され、かわりにイランやスーダンなどにルーツを持つ芸術家の所蔵品が飾られている。それぞれに次のような解説が付いていた。 「2017年1月27日の大統領令により米国への入国が拒否された国の出身の芸術家による作品です。歓迎と自由という究極の価値が、この美術館と米国にとって不可欠であることをはっ
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