ショーシャンクの空にとか、そういう映画ランキングでよく見かける常連上位の映画じゃなくて、あなたが「この映画が一番好きだぁーーっ!!!」って叫んで言えるような、そんなとっておきの映画を教えてほしい それを観て、元気になろうと思う

2023年はコロナ禍の反動か大作映画も数多く公開され、この記事に入らなかったものも含めて全体的にクオリティも高く、豊作だったと思う。 2024年もその傾向が続いているようで、ついでに面白い近作も紹介したいと思いながら記事を書くのを先延ばしにしていたらどんどん分量が増えてしまったので、できるだけ早く別建てで紹介したい。 という訳で、とりあえず2023年のベスト3と面白かった作品を挙げる。 第1位 『リバー、流れないでよ』 (公式サイト) 温泉街の老舗旅館が2分間のループに囚われる話。 持論だが、ループ物は観客から時間の感覚を切り離す反面、場面に繰り返し映し出される場所の魅力が問われる構造なのではないだろうか。 この作品では、老舗旅館のお勝手、ロビー、客間、別館という適度に非日常的な場所を通じ、複数のスタッフや宿泊客が関わることで、繰り返しを飽きずに楽しめる。 そしてなにより、裏手の小川で恋人
「映画プリキュアオールスターズF」に登場するキュアシュプリーム(c)2023 映画プリキュアオールスターズF製作委員会(c)ABC-A・東映アニメーション 人気アニメ「プリキュア」シリーズの劇場版アニメ最新作「映画プリキュアオールスターズF」(田中裕太監督)。シリーズ20周年を記念した作品で、第1弾「ふたりはプリキュア」から放送中の第20弾「ひろがるスカイ!プリキュア」までテレビアニメ全20シリーズの78人のプリキュアが集結した。歴代プリキュアが集結する劇場版アニメは、2018年公開の「映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」(宮本浩史監督)以来、約5年ぶりとなった。「Go!プリンセスプリキュア」や劇場版アニメ「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」「映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」などの田中裕太さんが監督を務
アオサギという鳥が好きだ。日本中で見ることのできる、とても身近な野鳥でありながら、大きな体をもち、翼を広げれば全長は1.5メートルにもなる。あまり人や外敵を恐れぬ泰然とした佇まいにも目を奪われる。目元から冠羽へとつながる濃紺の模様や、長い首を彩る斑点、くすんだ青灰色の色合い…。いわゆる「サギ」として連想する真っ白な羽のシラサギ(実はこれは種の名前ではなく、ダイサギ・チュウサギ・コサギらをまとめた通称なのだが)とは一線を画する、野性的な美をアオサギはその身にまとっている。 そのルックスに恥じず、アオサギの暮らしはワイルドだ。魚や虫や甲殻類だけでなく、時には同じ鳥類や小型哺乳類まで捕食する。「張り詰めた弓」のようにジッと動かないかと思えば、突如として矢のような瞬発がひらめく。長い首を素早くのばし、鋭いくちばしで獲物を捉えるのだ。堂々たる巨体の優雅さと、刃物のような攻撃性を兼ね備えたアオサギを眺
宮﨑駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」を観た。 最高。ぼくはそこまでジブリファンというわけでもなく、宮﨑駿という人についても語れるほど詳しくはないのだが、ともかく観ている間ずっとワクワクする映画だった。特に前半のお屋敷パートが異様に面白く、中でも盗んだタバコで使用人を買収して弓矢を作るところが素晴らしい。中盤に入って異世界での物語が始まると若干心配になったが、それでもちゃんと面白いのだからすごいと思う。この手の(精神分析ちっくな)異世界巡りは児童文学の王道ではあるが、映画にすると大体説明的な観光ツアーになりがちで、失敗作の直行チケットという印象だったのだが(具体的な作品名は各自で思い浮かべてください)、そうならないのは流石としか言いようがない。キリコの家で寝かされる場所が机の下だったり(序盤から反復されている四つん這いの動作を自然にやらせるためだろう)、主人公が現実の世界と同じテンショ
東京は立川にある独立系シネコン、【極上爆音上映】等で知られる“シネマシティ”の企画担当遠山がシネコンの仕事を紹介したり、映画館の未来を提案するこのコラム、第43回は“映画館の収益は売店頼りって本当?”というテーマで。 『鬼滅の刃』驚異的大ヒットに救われた映画館 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable コロナ禍で壊滅的な打撃を受けている映画館業界ですが、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の驚異的な超特大ヒットに、本当に救われています。 緊急事態宣言明けの再開直後の6月は、立川シネマシティでは前年同月比で2割に満たないという、さてそろそろ閉館の貼り紙の下書きでも始めるか、と思わせる惨憺たる状況でしたが、ようやく10月には7割程度にまで戻ってきました。 映画館として期待してしまうのは、今回の『鬼滅の刃』の劇場版は、純粋なアニメ版の続きだということ
4/29(土)に新宿バルト9にて、2日連続スタッフトークの1日目、『シン・仮面ライダー』庵野秀明監督特別解説付き上映が行われました。庵野監督と聞き手として監督作品にご縁が深く、本作にも「緑川イチローの母」として出演されている市川実日子さんが登壇。事前に募集したお客様からの質問を市川さんが庵野監督にお聞きする形で、トークが繰り広げられました。 ●第一問目 Q:(ルリ子が劇中で話す)「ところがぎっちょん」って何ですか? 監督「昭和の時代のギャグなんですが、設定としてルリ子はお父さんとイチローとしか会話していないので、お父さんが言っているのを真似しているんです。あと、浜辺さんがこのセリフをいったら可愛いかなと」 ●第二問目 Q:様々なポスターがあるなかで仮面ライダーのマスクがアップになっているポスターが好きです。あれはどの仮面ライダーなのですか? 監督「大量発生型相変異バッタオーグです。マスクの
「さすが緑川の最高傑作……!」 息子が思いのほか、『シン・仮面ライダー』にドハマりしておりましてですね。 この間テレビで放送された冒頭30分のいわゆる「クモオーグ編」の録画を繰り返し見ては、その独特な台詞回しを嬉しそうに再現する。クモオーグが戦いながらペラペラ喋るの、僕は正直言って違和感しかなかったんですが、息子はその「喋り」が楽しくてたまらんようです。怪獣とはまた違う「怪人」の魅力に目覚めた、といったところでしょうか。 M7 岩崎 琢 サウンドトラック ¥255 provided courtesy of iTunes 『シン・仮面ライダー』の音楽も好きみたいで、令和の小学生が例の「♪仮面ライダー 仮面ライダー ライダーライダー」や「♪来る来る来る サイクロン〜」って50数年前のメロディをスキップしながら口ずさんでいる光景はなんだか可笑しみがある。息子は仮面ライダー、最近のシリーズは全然見
こういう感想を読むと、改めて、シン・ゴジラはゴジラ映画として正統派なんだと思う。 311以前までは、「初代ゴジラ」が少し不思議だった。敗戦から10年も経ってていない時代に公開された映画。 多くの都市を焼き尽くした空襲の記憶も人々に生々しい上、伊勢湾台風などの巨大災害の犠牲者も多かった。 それなのに人々はなぜ、娯楽としての破壊神を必要としたのか? 現実で十分だった筈なのに。 だからこそだったのだと、今は実感として思う。 戦争や災害で為す術もなく破壊された日常を現実を一観客として俯瞰することを多くの人が必要としたんだと。 ハッピーエンドとまではいかぬにせよ、カタストロフに抵抗し勝利した物語で記憶を上書きし、受け入れがたい現実をやり過ごそうと、今の我々のように藻掻いていたんだろうかと。 だから、シンゴジラのヒットがすこし恐い。あまりに今の日本の願望が描かれすぎていて。 いやエンタメで理想を描くこ
私は映画ファンを自認するほどは映画を観ているわけではないのですが(今はどちらかというとドラマの方がハマっています)、それでも名作は観ていきたいなという気持ちは人並みにはあります。 そこで映画を探すことになるわけですが、最も困るのが邦画です。ある程度リアルタイムで話題になったな〜とか記憶がある時期はともかく、過去の名作を探す手段がなさすぎていつも困ります。 前回の序文終わり。 邦画入門用のオールタイム・ベストを作りたい前回、洋画の例として紹介したのが IMDb というレビューサイトのオールタイム・レビュー数ランキングです。つまり、インターネット上で観たことがある人が多い作品順のランキングとなります。 知名度順みたいになるかと思いきや(実際に知名度順なわけですが)、案外よい感じにライトな作品と批評受けのよい雰囲気の作品がバランスよく混在しています。そもそも IMDb がレビューサイトなので、コ
面白かった。というより凄かった。 ジャンルで言うと「密室系タイムパラドクスSF」。 ある日突然自宅のモニターが2分後の世界と繋がる様になった男の話。 主人公はカフェのマスターで、物語は全編通してほぼこのマスターの自宅兼カフェで繰り広げられる。 この映画の凄い所はワンカット(の様に見える撮影方法)で撮っているおかげで作中のタイムパラドクスが視聴者の目にはまるでリアルに起きている出来事であるかの様に映る点だ。 観た人ほぼ全員が「これ一体どうやって撮影してんだ?」という疑問を抱いたと思う。 エンディングのメイキング映像でこの映画がiPhoneを使って撮影されてることを知って更に驚いた。 日本での知名度はイマイチの様だが海外からの評価はそれなりに高いらしい。 あと朝倉あきちゃんがかわいい。 訂正(1/26)iPhoneはカメラではなくモニターとして使用されているとのご指摘がありました。ブコメで指摘
Search, watch, and cook every single Tasty recipe and video ever - all in one place! News, Politics, Culture, Life, Entertainment, and more. Stories that matter to you. 1人の天才が30年かけて作った“狂気と執念”の映画。「日本なら、受け入れられると思った」『スター・ウォーズ』『ロボコップ』などを手がけ、“特殊効果の神”として後のSF作品に多大な影響を与えたフィル・ティペット。スピルバーグにも愛される彼が、構想から30年以上をかけて1本のストップモーションアニメを完成させました。日本のファンに語ったこととは。
画像引用元:すずめの戸締まり公式HP 先日、新海誠監督作品『すずめの戸締まり』について、神道的な視点からの考察をリクエストに応じて投稿(↓)したところ、思った以上の反響がありました。 すずめの戸締まり、作中の疑問(?)について、神道的な視点での考察をまとめて欲しい、とのリクエストをいただいたので、ネタバレ回避のため、メモでまとめてみました。 (名を解くと更に重層的な仕掛けがあるのですが、あまり言語化しないほうが豊かなので、この位にしますね)#すずめの戸締まり pic.twitter.com/p14ouP2VHp— 目黒盛智恵 (@yasuda010830) 2022年11月17日 色々な方から、名についても詳しい考察を聞きたい、というリクエストを複数いただきましたので 本稿では神道的・アニミズム的解釈に加えて、神話や故事、詩や時候の引用なども行いながら、考察していきたいと思います。 公式に
女優の辻凪子(27)が主演、監督を務めた活弁付き新作無声映画「I AM JAM ピザの惑星危機一髪!」初日舞台あいさつが3日、東京・ポレポレ東中野で行われた。 辻は、長編映画初監督作品であり、新作無声映画という挑戦作ながら、満席となった客席が沸いたのを目の当たりにして「これが、自分のやりたかったことなんやなぁ」と感激し、涙した。 「I AM JAM ピザ-」は、活動写真と呼ばれた明治から昭和初期の無声映画に、弁士による語りと生演奏をつけた日本独自の文化「活弁」に感銘を受けた辻が監督、脚本、主演を務め、関西を拠点にする活動写真弁士の大森くみことタッグを組んだ、活弁ありきの新作無声映画。撮影が行われた京都で、11月25日から先行上映されていた。 この日は、大森が生の活弁を、ピアニストの天宮遥が生伴奏を担当する、活弁公演版を上映した。劇場は満席となり、大森の闊達(かったつ)な語りと雨宮の軽快な伴
山梨県や静岡県を舞台に、女子高生たちがキャンプする姿を描いた漫画『ゆるキャン△』(作者:あfろさん)。7月1日には初の映画が公開され、7月3日時点での累計動員数は25万人、興行収入は3億5000万円を突破するなど注目を集めています。 映画メインビジュアル 原作は、マンガアプリ「COMIC FUZ」(芳文社)で連載中。2018年にテレビシリーズがスタートし、2020年にはスピンオフ作品「へやキャン△」、2021年には「ゆるキャン△ SEASON2」が放送されました。キャンプブームの火付け役としても知られ、7月16日には山梨県身延町に「道の駅しもべオートキャンプ場~ゆるキャン△の里~」がオープンするなど、勢いはとどまるところを知りません。 映画は、大人になったなでしこたちがキャンプ場作りに挑戦するというオリジナルストーリー。本栖高校時代のゆるい日常や、まったりキャンプとは違い、社会の荒波にもま
公式サイトを見て「なんだか地味そうな映画だ」と思ったら、 本当に地味な映画でした。 そこには、ただ「現実」しか描かれていない。 愛の始まりと終わりをそのまま追った、特別な出来事も ほとんど起こる事の無い、ありふれた男女のストーリー。 この作品は、監督・脚本であるデレク・シアンフランスが11年も 改訂して作り上げた作品で「愛を知る誰もが経験のある、 しかし誰も観たことのないラブストーリー」とは、ごく普通にいる 夫婦の現実を、美化する事無く映画にしたという意味かもしれません。 ディーンとシンディ夫婦は結婚7年目でフランキーという 一人娘との3人暮らし。子煩悩なディーンは無邪気で楽天家な 良き父であり、ペンキ塗りの仕事をしている。 一方妻のシンディーは学生時代から医師を目指していて、 今は看護士として忙しい毎日を送っている。 家族との時間を大切にするロマンチストな夫と、努力家で家事育児にと 動
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