しかし、家計の負担が減る一方で、小学6年生の息子を23区内の公立小学校に通わせる母親は「無償化後の給食が明らかに違うんです」と不満を漏らす。 「特におかずの品数が減って、こまごまとした副菜が消えたんです。野菜炒めも以前は4~5種類の野菜を使っていましたが、今は人参とキャベツ、かまぼこ程度。ママ友とは、『校内展示されている給食の見本とは別物だ』と話しています」 また、別の区で娘が今春に公立小学校を卒業する母親はこう振り返る。 「パンとクリームシチュー、コールスローのような“朝ごはんに近い献立”が増えました。子供は『揚げ物や揚げパンが少ない』と、物足りなさを訴えていましたね」 それでも、無償化によって毎月5000円ほどの負担が減る。「質が落ちても仕方がない」と受け入れつつ、進学する予定の同じ区内の公立中学校の給食を心配していた。
