暗号資産

2025.03.14 09:15

消えた仮想通貨を取り戻す「仮想通貨復元サービス」利用者の本音

Getty image

Getty image

仮想通貨が失われるトラブルは増加傾向にあるが、仮想通貨復元サービスで資産を取り戻せる場合がある。多くの人がこのサービスに期待を寄せているが、利用者の本音を聞くと、なかなか厳しい現実が見えてくる。

仮想通貨復元サービスを提供するGOODREI(グッドレイ)は、仮想通貨のトラブルを経験した20代以上の360人を対象にトラブルに関するアンケート調査を行った。遭遇したトラブルには、詐欺的な仮想通貨プロジェクト、不正アクセスによる盗難、レンディングやステーキングで預けた仮想通貨が返却されないといった犯罪がらみのもののほか、ハードウェアウォレットの紛失、2段階認証デバイスの紛失、秘密鍵やリカバリーフレーズの喪失、アカウントにアクセスできないといった自己理由のものも多い。

無事に解決できた、つまり仮想通貨を取り戻せたのは29パーセント。一部の損失で済んだ人は40パーセント。残念ながら19パーセントは解決できていない。GOODREIによれば、犯罪関連や端末の紛失などは資産を取り戻せる可能性が低いということだ。

トラブルに遭遇したとき誰に相談したかを尋ねると、じつにまちまちの結果となった。なかでも比較的多いのが仮想通貨の発行元と交換業者でそれぞれ11パーセントだった。3番目が仮想通貨復元サービス。続いて家族、オンラインコミュニティー、警察、知人、弁護士、消費者保護団体、税理士など、どれも10パーセントほどで大きな差は見られない。相談先に迷っている様子がうかがえるが、なかなか解決にいたらず、あちこち相談しているというのがGOODREIの見立てだ。

仮想通貨復元サービスを利用したことのある人は48パーセントにのぼる。使ったことはないが、困ったら利用したいという人も34パーセントと多く、なかなか頼りにされているようだ。しかし、利用経験者の21パーセントは「今後は利用しない」と答えている。

次ページ > 仮想通貨復活サービスを使わない理由は

文 = 金井哲夫

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事