ジャポニスム・ベセペセの2023年秋展示会
子どもの3歳児検診で、弱視訓練用にメガネが必要ということで、
ご来店されるお客様は多くおられます。
当店の場合、ベセペセ・ラフォン・アンバレンタインなど、
正規取扱店が少ないブランドを目当てに来られます。
今回は、弱視訓練用メガネのフレームとレンズは、
どのくらいのグレードと価格帯が良いのかについて。
これについては、眼科や眼鏡店によって、考えが違うことがあるため、
あくまでも自分が考えていることになります。
弱視訓練用のメガネは助成制度がある
まず、眼科医の指示による弱視訓練用のメガネの場合、
作成費用として40,492円まで助成制度があります(2025年現在)。
ただ、40,492円まで助成制度があるのであれば、それを超えたとしても、
超えた分が手出しとなるだけなので、この額を超える方も多くおられます。
また、助成制度を受けるためには、領収書が必要となるため、
一時的にとは言っても、一旦、全額支払うこととなります。
そのため、1~2万円くらいのものに抑える方もおられます。
これに関しては、どこまでの費用を出すかは保護者の方の考え方次第にはなります。
詳細については、自治体や加入している保険期間によって異なるため、
各自で確認する必要はあります。
弱視訓練用のフレームとレンズ
眼鏡業界における平均購入価格は昔よりも安くなってますが、
昔のメガネと同程度のものを作ろうとすると、昔とあまり変わらない価格になります。
また、フレームもレンズも、昔より良いものが出てきているため、より高いものもあります。
弱視訓練用のメガネでは、40,492円まで助成制度があるため、
個人的には、ギリギリの価格まで良いものを選んだ方が良いと思います。
また、フレームとレンズのどちらに重きを置くかというと、
個人的にはフレームと思います。
理由としては
①フィッティングができるフレームが良い
②子どもの弱視訓練用であること
③子どもの適応力の高さ
があげられます。
弱視訓練用のフレームについて
弱視訓練用のフレームとしては、
個人的にはチタン素材またはアセテート素材のものを使用した方が良いと思います。
まず、金属フレームについてはチタンやニッケル合金などがありますが、
可能ならチタン素材が良いと思います。
これは、ニッケル合金は、金属アレルギーにつながる可能性があることが理由です。
チタンにも様々な種類があるので、詳しくは眼鏡店で聞いた方が良いと思います。
樹脂フレームについては、ウルテム材やセルロイド材など様々ですが、
アセテート材のものが良いと思います。
理由としては、ウルテム材のフレームは安価ですが、
フィッティングができないという点があります。
フィッティングはメガネを顔の形に合わせるための重要な工程で、
特に小さいお子様の場合、鼻ができあがっていないため、結構難しくなります。
最終的にはバンドや耳フックなどで固定することもありますが、
どちらにしても、最低限のフィッティングは必要です。
また、熱で変形させることができず、折れる可能性もあるため、
広がってしまったウルテム材をもとに戻すことは至難です。
購入店でメガネのフィッティングを断られたという理由で、
ウルテム材のメガネを持ってこられることがありますが、
壊れても良いという条件でも、触りたくはない素材になります。
セルロイド材については問題ないですが、
子ども用のフレームでセルロイドは見たことがないこと、
セルロイドを扱える職人が減っていることから、
多分、探しても見つかりにくいかなと。
以上より、可能なら、チタンやアセテートなどの素材で、
ある程度、耐久度のあるフレームを選んでもらえると良いと思います。
ただ、子どもの場合、予測不可能な壊し方をする場合も多いので、
定期的な調整は必要となります。
レンズについて
レンズについては、グレードの高いレンズの方が良いのは間違いないです。
ただ、助成金額が40,492円であり、フレームに重きを置くならば、
レンズのグレードは必然的に下がります。
レンズのグレードの違いは、ユレ・歪みの補正がメインとなります。
子どもは適応力が高いため、ある程度のグレードのレンズで、
きちんとレンズの光学中心が合っていれば、
あまり問題にはならないと思います。
そのため、レンズに費用をかけるくらいなら、
フレームに費用を掛けた方が良いと考えてます。
ただ、弱視治療用メガネの場合、遠視の度数が強いことや斜位があることも多く、
薄形レンズや薄形加工、プリズム、その他に傷つきにくいグレードの高いコーティングなどで、
レンズの費用があがることはあります。
まとめ
弱視治療用メガネの場合、40,492円までは助成制度があります。
また、フレームとレンズのどちらに重きを置くかを考えた場合、
フレームに重きを置いた方が良いと自分は考えてます。
ただ、薄形レンズや薄形加工、プリズムなどによりレンズ価格があがることもあります。
フレームについては、子どもの場合、予想外の壊し方、変形させることもあるため、
定期的に購入した眼鏡店でフィッティングし直してもらうことは重要です。
次は、『弱視訓練用の助成制度』について