一人一人に寄り添う教育・進路のトータルコーディネーター
高森聡湖
Mybestpro Interview
一人一人に寄り添う教育・進路のトータルコーディネーター
高森聡湖
#chapter1
「『severally (セヴェラリー)』は『それぞれの』を意味します。それぞれを尊重し、人を大切にし、人に大切にされる人になるために、自分の生きる場所を作り出す力を知性と考えます」
そう話すのは、東京都渋谷区にある「青山セヴェラリーアンサースクール」の創設者であり代表の高森聡湖さん。中学受験から社会に出るまで長期的に捉え、小学1年生から個々の学びに伴走しています。
「世界全体が変革期にある今、子供にとって最善の選択は何かを考えることは、ますます難しくなっています。今目の前にいるその子とご家族に本気で向き合い、可能性を考え、調査し提案していくこと。これだけが未来に繋がるのではと感じています。一過性ではない、未来へ繋がる道筋をサポートします」
偏差値の高い学校の合格のみを目的にするのではなく、将来を見つめ、カリキュラムは一人一人に合わせ、また、方向や考え方が変わったときにはその都度変更していく柔軟なスタイルです。完全個別指導や少人数制クラス、弱点克服・テスト前対策の単発授業、英検、私立・公立中学進学、中高一貫校受験クラス、地方全寮制受験、留学など多様なニーズに応えています。
また親子のメンタルケアも重要視していると言います。
「中学受験は家ぐるみの受験です。お子さまの年齢が低い分、保護者の負担は大きくなります。ストレスは一人で抱え込ます、どのようなことでもご相談ください。親御さんもご自分を大切にしていただきたいです」
#chapter2
都内の大学で学んだのち卒業後は陶芸の道へ。佐賀県立有田窯業大学校(現:佐賀大学を窯業科)で技能を磨き、白磁作家・照井一元氏のもとで研さんを重ねました。
修行を終え東京に戻り湖運磁窯を開窯、アーティスト活動を開始します。青山スパイラルSICF(スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)にて2002年アップリンク 浅井隆賞、2004年森美術館長 南条史生賞をはじめ次々と芸術賞を受賞。
都内各所のギャラリーで個展を開催するなど、気鋭の白磁作家としてキャリアを築きます。創作に励む一方、佐賀での修業時代より講師を継続、関塾、サンキッズ等で小学、中学、高校受験を目指す多くの親子と関わりながら「学ぶことの本質とは何か?」を考え、2011年に同スクールを設立しました。
「塾業界でも『偏差値の高い学校を卒業し、待遇の良い大企業に入るのが幸せ』という価値観が一般的ですし、それは一面で事実ですが、それだけが幸せな人生の一本道ではありません。実際、六大学に進んだ私自身はそうではなかったですし、何を幸せと感じるかは千差万別です」
「世界にはさらにいろいろな学校、技術、仕事、生き方があります。いろいろな地域に暮らし、二足の草軽を履き続けてきた私は、社会には多様な生き方がまだほかにもあることを子どもたちに伝えたいです。世界観を広げ、選択肢を増やし自分の生きる場所を探せる人になるように」
#chapter3
「心が開いていないと新しい知識は入りません。子供は信頼していない人の話は耳に入りません。まずは頼関係の構築が第一課題です。受験を終えて10年以上交流が続く卒塾生も多いですし、中には授業を手伝ってくれるようになった大学生もいます。これほど長く私とお付き合いいただけていることを、とてもうれしく思います」
保護者からは「大手塾の精神的ハラスメントに疲弊したわが子の心の悲鳴に気づき、子どもと自分に寄り添ってくれた」といった声も。発達障害や精神的な悩みを持つ子ども、不登校など、その保護者への対応にも注力。適切な医療機関や支援機関との橋渡しの役割を担い、「どこに相談したらいいか分からないときは、まずはご相談ください」と高森さんは呼びかけます。
「もし今学校に行けなくても学びたい意欲があれば受験はできます。学ぶ事さえ辞めなければ次の道が開けます。今の学校に戻ることだけが最適解ではありません。子どもはけして親の思い通りにはならない、それが人間が生きるということなんだと思います。フリースクールなどの選択肢も増えていますし、一つ躓いたからと言って全てがダメになったわけではないんです。生きていく方法、場所を見つけていきましょう」
今後は多様な選択肢を提供することを目指し、また数育・医療・カウンセリング分野との連携を強化していきたいと話します。
「白磁の世界では一つの作品を仕上げるために何百個も作り、ほとんどを破棄することもあります。ですが人間は違う。生き方に正解はないですし、基準は自分の中にそれぞれあるだけです。人生の選択肢を広げるお手伝いを通じて、どんな子にもチャンスがある、それを大人が一緒に勉強し色々見せてあけられる、そんな社会はいいじゃないですか」
(取材年月:2025年2月)
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一人一人に寄り添う教育・進路のトータルコーディネーター
高森聡湖プロ
教育・進路コーディネーター
青山セヴェラリーアンサースクール
子どもに多様な人生の選択肢を示し、自らの意志で選択できるよう支援し、学習・進路指導教室、受験だけでなく将来まで見据え、一人一人に合わせた指導を行うほか、親子のメンタルケアも重視しています。
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