ロシア軍に中国人兵150人超、 「戦争に引きずり込んでいる」とゼレンスキー氏
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【4月10日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は9日、ロシアが中国をウクライナ紛争に「引きずり込んでいる」と批判し、ロシアが中国国民150人以上を兵士として勧誘したことを中国政府も把握していると指摘した。
ウクライナ政府は、同国軍が東部ドネツク州でロシア軍に参加していた中国人2人を拘束したと前日に発表したのに続き、前線に配備された中国人150人以上の詳細を把握していると述べた。
ウクライナ側は、ロシアに捕らえられているウクライナ人捕虜と引き換えに中国人捕虜を解放する用意があるとしている。
ゼレンスキー氏は首都キーウで記者団に対し、「ウクライナ領内の戦闘作戦に中国人がこのように公然と関与していることは、戦争拡大を狙った意図的な措置だ」「ロシア側が戦闘を長引かせる必要があることを示す新たな証拠だ」と主張。
「これはロシアにとって二度目の過ちだ。一度目は北朝鮮だ。ロシアは他国を戦争に引きずり込んでおり、今度は中国をこの戦争に引きずり込んでいると私は考える」と続けた。
さらに「この『中国人』問題は深刻だ。ウクライナ領内でウクライナ国民と戦っている155人の氏名とパスポートの詳細を把握している」と続けた。
ゼレンスキー氏はロシア軍に参加している中国人の実数は「さらに多い」との見方を示し、情報収集を進めていると述べた。
ゼレンスキー氏は中国政府について、中国兵を直接派遣しているとは非難しなかったが、ロシアが中国人を勧誘していることを把握していると指摘した。
「ロシアがどのように中国人を勧誘しているかは明らかで、その一つがソーシャルメディアだ。彼らはTikTok(ティックトック)などの中国系SNSに広告を出している」「中国政府はこのことを把握している」と述べた。(c)AFP