ドローンが描いた夜空に浮かぶツル。
ド派手なドローンショーは、旧統一協会の韓鶴子総裁の顔に変化した。
さらに、会場内に集まる多くの男女。
3月に日本の教団に解散が命じられた旧統一協会の本部がある韓国で新たな動きがあった。
旧統一教会の新宮殿「天苑宮」の完成式典
13日に完成を祝う式典が行われた教団の宮殿「天苑宮」は、山の麓にそびえ立つ真っ白な建物で、まるでお城のようだった。

13日、韓国ソウル近郊の加平(カピョン)にある旧統一協会の教団本部にオープンした新たな宮殿。
10年以上をかけ完成した「天苑宮」の内部には、大理石が張りめぐらされている。
総工費は約500億円ともいわれ、日本の信者の献金などによって建てられたとみられている。

付近の道路では、記念式典に出席する信者を送迎するためとみられるバスがずらりと並んでいた。

取材を続けると、“超厳戒態勢”となっていた。
教団によると、式典には5万人が参加、専門家によると日本からも約8000人の信者が参加したという。
旧統一協会・韓鶴子総裁:
天の扉が開かれたことを宣告します。
文鮮明氏の影響力を消し韓鶴子総裁の「権力の象徴」アピールか
豪華けんらんな旧統一協会の新たな宮殿。

創始者・文鮮明氏の生前に建てられた「天正宮」より規模も大きく、2倍近くの費用がかかっていると専門家は指摘する。
宗教ジャーナリスト オ・ミョンオク氏:
地上天国を建設するとして建てられたもので、韓鶴子総裁の地位をさらに強固にするものです。

文鮮明氏の影響力を消し、韓鶴子総裁の「権力の象徴」をアピールする狙いがあるとも指摘する。

11日に行われた前夜祭でも、ドローンショーの最後には韓鶴子総裁の顔が描かれ、その上には「真のお母様」という文字があった。
さらに、別の教団施設で「合同結婚式」を行ったことも公表した旧統一協会。
約90カ国から男女5,000組が、日本からは1,200人が参加したという。
韓国で活発化する旧統一協会の活動について、専門家は…、

宗教ジャーナリスト オ・ミョンオク氏:
ドローンショーを入れて教団が豊かに見えるようにしています。解散命令が出され、日本からの送金が難しい中、韓国メディアのほとんどに告知を出し、継続的に信徒の参加を促しています。

一方、教団本部は日本での解散命令について、「自由民主主義国家で前例のないケースだ」、「宗教弾圧など批判を繰り返している」と主張している。
(「イット!」4月14日放送より)