トルコ外相、イスラエルのシリア攻撃を批判 「地域の不安定化もたらす」

トルコのフィダン外相は4日、イスラエルによるシリアの軍事施設への攻撃は、シリア新政権の敵対勢力への対応力低下につながるとの見方を示した上で「地域の不安定化をもたらす」と指摘した。(2025年 ロイター/Yves Herman)
[ブリュッセル 4日 ロイター] - トルコのフィダン外相は4日、イスラエルによるシリアの軍事施設への攻撃は、シリア新政権の敵対勢力への対応力低下につながるとの見方を示した上で「地域の不安定化をもたらす」と指摘した。北大西洋条約機構(NATO)外相会合が開かれていたブリュッセルで、ロイターのインタビューに応じた。
フィダン氏は「シリアでイスラエルと対立するような事態は望んでいない」としながらもシリアの安全保障は自国で決めるべきだとも言及した。
トルコは2023年以降、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃をパレスチナ人に対するジェノサイド(民族大量虐殺)だとして激しく非難してきた。シリアの新政権発足後、イスラエル軍が現地に数週間にわたり攻撃を加えており、トルコはこれがシリア領への侵害だと非難している。一方、イスラエルは自国と敵対する勢力をシリアに一切入れないと主張している。
フィダン氏は、過激派組織「イスラム国」(IS)や武装組織クルド労働者党(PKK)がシリアで「正規軍の不在で軍事力が一部不足」している「過渡期」の状況に乗じることは望ましくないと主張。イスラエルによる攻撃が、ISなどのテロ行為や脅威に対処する新政権の力を失わせていると述べ「シリアの安全保障を脅かすだけでなく、地域の将来的な不安定化につながる」と強調した。
トルコは、シリア再建を支援することを表明するほか、西側諸国にシリア制裁を解除するよう求めている。
先週米政府当局者と会談したフィダン氏は、米政権がシリアに関する政策や制裁を見直しているとの認識を示した。新政権となったシリアには異なるアプローチが必要だとし、西側の同盟国にトルコの見解を伝えているとも言及した。