ミャンマー中部で3月28日に発生したマグニチュード(M)7・7の大地震は、死者3000人超の大災害となった。震源は、長年にわたり顕著な地震がなかった「空白域」で、蓄積したひずみを解放する大地震の発生リスクがあると危険視されていた。断層のずれが高速で進み、衝撃波を伴う「スーパーシアー地震」という特殊な地震となり、被害を拡大した可能性も指摘されている。
ひずみを186年蓄積
ミャンマーは、地震のリスクが高い国だ。地球を覆う十数枚のプレート(岩盤)のうち、ユーラシアプレートと、北上するインドプレートの境界付近にあり、プレートの押し合いや沈み込みで生じる力の影響を常に受けている。