本項でのS型貨物船とは、日本郵船が運航した貨物船のクラスの一つで、1938年(昭和13年)から1941年(昭和16年)の間に三菱長崎造船所と三菱重工業横浜船渠で7隻が建造された。N型貨物船、A型貨物船に続く日本郵船における高速ディーゼル貨物船の第三世代のクラスとして建造され、一部は優秀船舶建造助成施設の適用を受けた。世界一周航路などに就航する予定となっていたが第二次世界大戦勃発により果たせず、一部の船は商業航海の機会を得られなかった。太平洋戦争では全船が日本海軍と日本陸軍に徴傭され、すべて戦没した。 本項では、主に建造までの背景や特徴などについて説明し、船歴については略歴の形で一覧としてまとめている。単独項目として作成されている船に関しては、そちらも参照されたい。