せん妄(譫妄、せんもう、英: delirium)とは意識混濁に加えて奇妙で脅迫的な思考や幻覚・錯覚が見られるような状態。健康な人でも睡眠中に強引に覚醒されると同症状が発生する場合がある。特にICUやCCUで管理されている患者によく起こる。 急激な精神運動興奮(カテーテルを引き抜くなど)や、問診上明らかな見当識障害で気がつかれることが多い。大手術後の患者(術後せん妄)、アルツハイマー病、脳卒中、代謝障害、アルコール依存症の患者にもみられる。せん妄とは治療も異なる振戦せん妄は、酒やベンゾジアゼピン系薬物からの離脱によって起こり区別される。 通常は対症療法が行われる。一般に抗精神病薬が使われるが、その効果には議論がある。