フウトウカズラ(風藤葛、学名:Piper kadsura)は、コショウ科コショウ属に分類される常緑性のつる性木本の1種である。葉は先が尖った心形で5本の葉脈が目立ち、雌雄異株(雄花と雌花が別の個体につく)で小さな花が密についた雄花序または雌花序が葉と対生して垂下する(右図)。果実は赤い液果であり、密集してつく(右図)。本州南部から台湾、朝鮮半島南部などに分布し、海岸近くの林内や林縁でよく見られる。 葉や果実がコショウ(Piper nigrum)に似ているが、果実に辛みはなく、香辛料にはならない。ただし、フウトウカズラは薬用とされることがある。