大草流庖丁道(おおくさりゅうほうちょうどう)は、食儀礼(日本料理)及び礼式の流派の一つ。室町時代に、室町幕府奉公衆の大草三郎左衛門公次(きんつぐ)により創始された。 古代以来権力者の暗殺には毒が使われることが多かったため、足利将軍家における調理は特に信用できる譜代の家臣に任されていた。大草流を確立した大草氏は将軍の元服など儀式での料理を担当し、これとは別に進士(しんじ)流は仁木、細川、畠山各氏に仕えて饗応料理の吟味役を務めた。 庖丁道とは料理に関する作法・故実や調理法などを最も頻用する調理器具の包丁で象徴した呼び名である。 神饌には、生饌、熟饌、干饌(ひせん)、捌饌(ばっせん)の四つがあり、その内の捌饌が所謂庖刀式である。