廓文章(くるわぶんしょう)は、歌舞伎の演目。吉田屋の通称で呼ばれる。 近松門左衛門の人形浄瑠璃『夕霧阿波鳴渡』(ゆうぎりあわのなると)の「吉田屋の段」を書き替え、歌舞伎の世話物とした。『廓文章』の題では1808年(文化5年)が初演と言われる。 夕霧は大坂新町遊廓の瓢箪町にあった置屋「扇屋」お抱えの太夫で、寛永三名妓のひとり。吉田屋は新町遊廓の九軒町にあった揚屋。