ペンディングとは?意味や使い方・言い換えを解説【いまさら聞けないビジネス用語】

ビジネスシーンにおいて、適切な言葉遣いは重要なスキルのひとつ。基本的なビジネス用語を理解していることは、コミュニケーションの円滑化に直結します。本記事では、いまさら人に聞けないけれど、知っておきたいビジネス用語をわかりやすく解説。それぞれの用語が持つ背景や使用されるシチュエーションを押さえておくことで、職場での会話やメールに自信を持てるようになります。今回は「ペンディング」について意味や使い方、言い換えなどを紹介します。
目次
「ペンディング」とは「保留中」「未決定」などの意味がある言葉
ペンディング(pending)は、英語で「保留中」「未決定」「処理待ち」などを意味する言葉です。ビジネスの現場では、何らかの理由で決定や対応が後回しにされている状態を指します。
特に、判断材料が不足している場合や理由があって判断ができない場面などで利用されることが多いという特徴があります。プロジェクトなどが放置されて物事が進んでいないのではなく、意図的に進行を止めているという意味合いが強い言葉です。
ペンディングの言い換え
ペンディングは、状況に応じて言い換えをすることもできます。ここでは、言い換える場合の具体例を紹介します。
保留
決定を待っている状態でペンディングを使用している場合は「保留」と言い換えることができます。たとえば「この案件はペンディングです」は「この案件は保留とさせていただきます」となります。
先送り
決定を後回しにしている状態のことをペンディングとしているのであれば「先送り」と言い換えることができます。具体的には「予算の関係で、このプロジェクトはペンディングになりました」は、「予算の関係で、このプロジェクトは先送りになりました」となります。
上記以外にも、ペンディングは「延期」や「未処理」という意味で使用される場合もあるため、状況に応じてこれらの言葉と使い分けるといいでしょう。
ペンディングと似た言葉
ペンディングを使用する場面と同じような場面で使われる言葉もいくつかあります。ここでは、それらの言葉との違いを紹介するので、混同しないように気をつけましょう。
キャンセル
キャンセルは、すでに予定されていた計画や契約、注文などを完全に取り消すことを指します。一度決まったことを無効にし、再開の予定は基本的にありません。一方でペンディングは、完全に中止するわけではなく、条件が整ったり、新たな判断が下されたりするまで対応を停止する状態を指すため、キャンセルと意味が異なります。
リスケ
リスケは、スケジュールや予定を変更し、日程を再調整することを指します。もともと予定されていたものを一度白紙にし、新たな日程を設定するという意味があります。リスケは予定を変更したうえで確実に実施されるのに対して、ペンディングは一時的に停止して様子を見るため、その後のスケジュールや進め方が停止以前のものと同じとは限りません。
このように、ペンディングと「キャンセル」「リスケ」は、似ているようで異なる意味合いを持つ言葉なので、きちんと理解したうえで使い分けることが大切です。使い方によっては相手と認識の違いを生んでしまうこともあるため注意しましょう。
ペンディングを使う際の注意点とは?
ビジネスシーンでよく使われるペンディングという言葉ですが、使い方によっては誤解を招いたり、業務に悪影響を及ぼしたりしてしまう可能性があります。ここでは、事前に知っておきたいペンディングを使用する際の注意点について詳しく紹介します。
期限を明確にする
ペンディングは「一時的な保留」という意味を持つため、期限を明確にしないと、そのまま放置されてしまうリスクがあります。期限を決めずにペンディングとすると、業務の停滞を招きかねないため、注意が必要です。
重要度の低い案件として扱われないようにする
ペンディングと伝えると、「後回しにされている案件」と認識され、関係者の優先順位が下がる可能性があります。その結果、いつまでも決定がなされず、機会損失につながってしまう可能性があるため、なぜペンディングにしているのかを明確に伝え、優先度の共有をしておくことも大切です。
無責任な印象を与えないようにする
ペンディングとすることで、「決断を避けている」「責任逃れをしている」と捉えられる可能性もあるので注意しましょう。特に上司やクライアントに対しては、「なぜペンディングなのか?」を明確にし、適切な説明を行うことが重要です。
ペンディングを正しく使い、誤解を生まないようにしよう!
ペンディングはプロジェクトなどの進行を一時的に止めたり、重要な意思決定を先延ばしにしたりする際に使う便利な言葉ですが、使い方や場面によってニュアンスが異なるため注意が必要です。
また、ペンディングになっている理由を明確にしないと悪い印象を与えたり、誤解を生んでしまったりする可能性もあるので、関係するメンバーと認識をすり合わせておくことも大切です。それらに注意して、正しい場面で柔軟に使用できるようにしておきましょう。