なぜ、戦争は起こるのか?駿台予備学校/N予備校世界史科講師の茂木誠氏は「この世界は、弱肉強食。歴史とは、生き残りをかけたバトルの連続なのです」と言います。平和のために、今こそ歴史に学ぶ必要があるのかもしれません。18のバトルで日本&世界の歴史を概観する『バトルマンガで歴史が超わかる本』(マンガ:大久保ヤマト)より、歴史をつくったバトルを厳選してお届けします。
小太郎:ごくフツーの中学生
つきじい:偉大な歴史家トゥキディデスの生まれ変わり
圧倒的な軍事力の中国に従うか、対抗するか?
第2回:「白村江の戦い」~唐帝国vs.ヤマト~
小太郎:つきじい、前から不思議に思ってることがあるんですけど…。
つきじい:何じゃ?
小太郎:どうして世界には、大きな国と小さな国があるんですか?どうして日本は小さいんですか?
つきじい:日本は小さくない。わしの祖国ギリシアと比べれば、大国じゃ。隣のあのバカデカい国と比べるから、小さく見えるんじゃ。
小太郎:中国の国って、どうしていつもあんなにデカいんですか?
つきじい:地形じゃな。だだっ広い平原が広がっていて、軍隊を移動させやすい。大国が小国を滅ぼすのは簡単じゃ。日本のように山がたくさんある国は、統一が難しい。しかし中国も、小さな国だった時代がある。

小太郎:えっ!中国が縮んでいたの?
つきじい:はは、そうではない。統一される前、小さな国がたくさんあった、という意味じゃ。隋の時代よりもずっと前、今から2000年以上前のことじゃ。春秋・戦国時代といってな。ギリシアとよく似て、中国で都市国家が争う戦乱の時代が長く続いた。