甘いテイストの神崎さんもいいけれど、ここ最近は「毎日ハンサムモードでいる」そう。そんなメンズっぽさの中からにじみ出る、女らしさと自分らしさの表現を見逃さないで！

神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる

Scene　ハンサムメイク

年々増していく女っぽさを抑え、
軽快に自分という存在を存分に楽しむ

ここ数年、私服はほぼパンツスタイル。そこにジャケットをプラスするかしないか。十数年前までは365日あるうち、350日はワンピースやスカートで過ごしていたわたしにとって、「20代の頃と変わったことは何ですか？」の答えの上位にくる、大きな変化のひとつです。時代の流れやトレンド、変わりゆく理由はいくつかありますが、やはり1番はわたしの好きな「美しさ」の見方、肌触りやにおい、美しさへの感覚が変わったこと。華奢な部分を見せるのではなく、あえて隠す。曲線や立体感を包む。わかりやすく言ってみれば、「女らしい」と言われる部分にすっぽり布を被せていくように。

年を重ねるごとに気づく面白さがあるんです。肌や体は年々女っぽさを増していく。やわらかさや丸み、しとっとした湿度感、そこに生きてきた気配がカタチや色、質感となって目に見えるものになる。生っぽさ、生きている気配、これがなんともひとらしさ、色気を出すわけなんです。

例えば、ヘルシーに見せたいランジェリーや水着の撮影でモデル選びに重要なのは、色っぽく見えないこと。だからできるだけ、肌と体の質感やフォルムに生っぽさが見えないモデルを選ぶ。カリッとしていても、筋肉量があっても、大人が肌を出すとしとりと満ちたムードが出るのはこういう理由があるからなのか……と。若い頃は思ってもみなかったけれど、わたしたちは何もしなくても色気があって、それが年々増していく。あえて言えば「むんむん」にならないよう、覆うくらいが絶妙なバランスで仕上がる。いい具合に風通し良く、軽快に、自分も服もメイクも楽しんでいきたいなと。

ジャケットとパンツ、毎年買い足していく服の中で最も愛するカタチをもつ、このふたつ。今年はどちらも体を包み込む、オーバーサイズで立体感のあるものを。程よい脱力感を出しつつ、凛とした空気も出す、いい組み合わせ。首から上も力みなくがポイント。赤みは顔色が悪くならない程度に極力削ぎ、髪の曲線も削ぎ、尖らないくらいのやわらかなニュアンスはつくる。このバランスをさりげなく纏うひとの美しさに惚れ惚れするからこそ、わたしもそんな雰囲気を身につけたい。そう思いながら工夫、研究をしています。

FASHION

HAIR

MAKEUP

MAQUIA 5月号
モデル・メイク・文／神崎 恵　撮影／魵澤和之〈まきうらオフィス〉　ヘア／一番合戦 彩〈Uné GARDEN〉　スタイリスト／黒崎 彩〈Linx〉　構成・文／若菜遊子（MAQUIA）
ジャケット ¥110000、パンツ ¥41800／モールド（チノ）　ビスチェ ¥34100／ニアー（ニアー ニッポン）　ピアス ¥8800、リング ¥4950／ロニ　シューズ ¥28600／ニューロンドン（ヨシト）
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