
堀田真由が「もし私だったら(if it were me)……」と寄り添いながら答える、ウェブ限定・お悩み相談連載。第8回は、カルチャーや推し活など、趣味にまつわるお悩みをピックアップ!
※相談者の方の年齢・肩書きは、お悩み募集時点のものです。
<人生の支えになるカルチャーを教えて!>
最近、読書や映画鑑賞にハマっていて、「勉強になるな、ためになるな」と感じることが多々あります。真由さんが人生において読むべきだと思う本や、おすすめの映画などを教えていただきたいです!(20代・社会人)
迷った時は、エッセイに背中を押してもらいます
私にとって人生の支えになっているエンタメ作品は……韓国ドラマの『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』。恋愛だけではなく、家族や仲間といったさまざまな形の愛を描いた物語で、登場人物全員が不器用ながら一生懸命に前へ進む姿に“完璧じゃなくたっていいんだ”と自分自身を肯定してもらえたような気がしたんです。人と向き合う難しさに直面することもあるけれど、“慰め合えるのもまた、人間同士”なんだとこの作品から教わり、未来で待っている新しい出会いがますます楽しみになりました。そしてお仕事柄、車や新幹線で過ごす時間も長いので、移動中にはよく読書をしています。小説も好きですし、何か決断に迷っている時などはエッセイを手に取ることが多いですね。最近読んだ作品で心に残っているのは、山口路子さんの『私を救った言葉たち』。書店で何げなくページをめくったら、“はじめに”につづられていた“幸せにならなければ、という焦燥のようなものが胸にありますか?”という一文が目に飛び込んできて。ちょうどドラマ『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』で涼という役と向き合い、幸せについて考えていた時期だったこともあり、一気に心をつかまれて購入。作者の方が救われたという言葉の数々が収録されていて、読み進めていくうちに体ごと優しく包み込まれるような感覚になりました。映像作品も本も、人によってさまざまな解釈や楽しみ方ができるところがエンターテインメントの魅力。紹介した作品が相談者さんにどんなふうに届くか分からないけれど、もしも参考になったらうれしいです!(真由)
<“推しがモチベ!”で大丈夫?>
推しが日々のモチベーションです。周りからは「人生が推し中心になってるよ。現実を見たほうがいいよ」と言われますが、推し活を通してできたお友達もいるし、遠征のおかげでいろんな土地に旅行できて、むしろ人生が広がっています。このままでいいでしょうか? 真由ちゃんに「いいよ」って肯定してほしいです(笑)!(20歳・大学生)
人生に彩りを与えてくれる存在は、身近にいる人じゃなくてもいい
日々のモチベーションになるくらい思いを馳せられる人に出会えたなんて、すごく素敵なこと。人生に彩りを与えてくれる存在は、必ずしも身近にいる人に限らないと考えているので、心から「いいよ!」という言葉を送りたいです。私にとっての推しは、IUさん! お一人でステージに立ち、何千人、何万人を感動させるエネルギーを持たれていて、昨年初めてコンサートを見に行った時は、IUさんが1曲目を歌い始めた瞬間、涙が止まらなくなってしまいましたし、大きなパワーをいただきました。SNSを見ていると、私のことを応援してくださっているファンの皆さんがドラマのロケ地めぐりをされていたり、ファンの方同士がお友達になったりしているのを目にします。そんな時、人と人の“輪”が広がっていくきっかけになれていることが本当にうれしくて。私も推しが原動力ですし、推していただけていることが原動力です!(真由)

シャツ¥14000・カーディガン¥15000・ベスト¥12000/バナナ・リパブリック スカートにしたドレス¥24200/louren イヤリング¥24200・リング¥63800/アガット ソックス/スタイリスト私物
<おしゃれが大好きだけど、収納が苦手>
一人暮らし中なのですが、部屋の片づけが苦手です。玄関を何足もの靴が埋め尽くしているし、バッグも床に並んでいます……。ファッションが好きな真由ちゃん的・片づけや整理整頓のコツ、「毎日忙しくてもこれだけはやる!」ということを教えてほしいです。(21歳・?)
収納は“横より縦”で空間を活用♡
私も相談者さんと同じでお洋服や小物をたくさん集めていて、しかもなかなか手放せないタイプ。日々の生活で意識しているのは、“縦”の収納です。収納家具を横に並べていくと生活空間に圧迫感が生まれやすいので、高さのあるラックを選んでスペースを有効活用。そして、すべてのアイテムを完ぺきに整理整頓しようとすると疲れてしまうから、どこか気を抜くポイントを作ることも大切に。たとえば、私は洗濯機の近くに大きなカゴを置いていて、洗濯や乾燥を終えた靴下やインナーはそのまま収納し、必要な時はそこから取るようにしているんです。きちんとたたんで持ち運び、クローゼットにしまう……という手間が省けるし、定位置を決めておくことで整理された状態が保ちやすくて、おすすめです!(真由)
<趣味を告白できない>
初対面の人に「趣味はなんですか?」と聞かれた時の回答に困ります。好きなグループがいるけどあまりメジャーではないので、会話が広がらず相手に気をつかわせる気がして、いつも黙ってしまいます。(19歳・?)
趣味=自分軸で決める幸せ。ためらわずに発信して!
相手を思いやって話題を選ぼうとしている相談者さんは、優しい方なんだろうな。もし私が聞く側だったら、自分の知らない世界を教えてほしいので、そのグループがどんな歌を歌っていてどんなライブをしているのか、いろいろ質問しちゃうはず。応援している推しのためにも、ぜひためらわずに布教してほしいです(笑)。でも、「趣味はなんですか?」という質問に答えることの難しさは、私自身も感じることがあって。なぜなら、「もっと詳しい方もいるのに、私が趣味だと言っていいのかな」「普通の回答だと、つまらないと思われてしまうかもしれない」という不安がよぎってしまうから。だけど本来、“趣味”って他人を楽しませるものではなくて、自分自身を幸せにしてくれるものごとを指すはず。それがメジャーなものかマイナーなものかは喜びの大きさに関係ないし、“おいしいごはんを食べること”や“寝ること”といったシンプルな趣味だって尊いですよね。自分が幸せだと感じることを、遠慮せず伝えてほしいな。(真由)
▶▶IIWMは毎週土曜に更新予定。次回もお楽しみに!
Profile

堀田真由
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。ノンノ専属モデル。NHK連続テレビ小説『わろてんか』で注目を集める。その後ドラマ『大奥』、ドラマ『アンチヒーロー』、映画『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』など話題作に多数出演。2024年にはドラマ『若草物語-恋する姉妹と恋せぬ私-』で主人公を演じ、2025年には日曜劇場『御上先生』に出演。1st写真集『MY』が好評発売中。今年でデビュー10周年を迎える記念として、5月10日(土)には大阪・サンケイホールブリーゼにて、5月25日(日)には神奈川・新都市ホールにて、初のファンミーティングが開催される。
Staff Credit
モデル/堀田真由 撮影/松岡一哲 ヘア&メイク/北原果(KiKi inc.) スタイリスト/ミク タイトルデザイン/関根僚子 取材・文/吉川由希子 web編成/本誌編集部