
剪定の音は明日へ向かふおと(秋谷美智子)
今冬の豪雪で弘前は、林檎の樹に枝折れなど被害があったと報じられた。剪定(せんてい)の鋏(はさみ)の明るい音とは打って変わっての現実。句のポイント「明日へ向かふおと」の表現の巧さが光る。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/13 木曜日
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今冬の豪雪で弘前は、林檎の樹に枝折れなど被害があったと報じられた。剪定(せんてい)の鋏(はさみ)の明るい音とは打って変わっての現実。句のポイント「明日へ向かふおと」の表現の巧さが光る。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/13 木曜日
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ネコはいまから四千年ぐらい前に、エジプトの森林にいた野生動物。人間の手によって飼い馴らされ愛玩動物に。人々に癒やしを与える存在は大きい。紙風船との戯れに明るさがある。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/12 水曜日
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ネコはいまから四千年ぐらい前に、エジプトの森林にいた野生動物。人間の手によって飼い馴らされ愛玩動物に。人々に癒やしを与える存在は大きい。紙風船との戯れに明るさがある。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/12 水曜日
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三月十一日の東日本大震災は今年で十四年。地震国日本の宿命はあちこちで発生している。いや世界中か。防ぎようのない自然災害。「記憶を戻す」の実感に人々の戦(おのの)く姿がある。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/11 火曜日
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雪解川の轟轟(ごうごう)とした勢いが目に写るようだ。「満ち来る潮」を「押し返し」とはとても鋭敏に捉えた。観照の深さと言ってもいい。対象に圧倒されず迫る眼差しは経験から生まれる。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/9 日曜日
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道がみつまたに分かれている三叉路。辞書によれば新聞では“交差”に準じて「三差路」と書くとある。どう行こうが雪解風。この焦点に雪から解放される心の弾みがあるようだ。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/8 土曜日
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卒業はひとつの区切り。大人への入口と言ってもよい。高校生ともなればその感慨は深い。所属していた部室の戸を「ゆつくり」閉める心の動き。作者の沈潜されたものが伝わる。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/7 金曜日
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日常生活が一変したコロナ。まだまだ続くようだ。この頃はマスクの使用は個人の判断になった。確かにマスクをすると不便なことも多い。青春真つ只中の高校生。卒業歌に安堵が。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/6 木曜日
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啓蟄(けいちつ)は“蟄(すごもるむし)戸を啓(ひら)く”という意味。地中の虫が地上に出てくるころ。二十四節気のひとつ。雪国ではようやくホッとするころ。生き物たちと共存している実感が湧く。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/5 水曜日
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雛祭に供える色とりどりのあられ。加熱してふくらませた米粒に紅、白、黄、青など甘くまぶしたもの。ふわふわとして手に移すものならすぐにこぼれてしまう。よくぞ表現した。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/4 火曜日
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昔、お雛さまを持参して嫁いだと聞いたことがある。「五十年」とは自分の歴史と共にある雛人形だ。古雛まではいかないが気品あるにちがいない。飾るのは面倒だが、幸せの瞬間だ。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/3 月曜日
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「羽釜(はがま)」はご存知のように、周囲に鍔(つば)のついた炊飯用の釡。ここでは展示室にある吊し雛とのセットかと思ったが「熾火(おきび)息づく」に実際のものかも知れない。いずれにしても趣がある。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/2 日曜日
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「六腑(ろっぷ)」は大腸、小腸、胆、胃、三焦(さんしょう)、膀胱(ぼうこう)の総称。蜆(シジミ)汁なら直接的に体内に感じる。その時の幸福感が如実に表現され、ささやかな日常性もまた効果的にはたらいている。 『青森県句集』第35集より。
2025/3/1 土曜日
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雪解と共に庭も馴染みの土色となる。早くも小さな芽が覗(のぞ)くようになるとしめたもの。雪の中で耐えていた球根も目覚めるころとなる。根をもつ逞(たくま)しさは我々に喜びと勇気をもたらす。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/28 金曜日
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母親は永遠に母親であろう。それだけの愛情を子供らにかけて育てる。老いては子に添うが「まだ従はず」の断定に、気骨がある。そこが親としての自負か。蜆(シジミ)汁が温かく家庭を包む。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/27 木曜日
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作者は高校生。初恋の香りがするようだ。桜餅から見れば草餅は地味な色彩で郷愁を感じさせ思い出につながる。笑窪は草餅と人にかかる措辞。その曖昧さも高校生らしい恥じらいか。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/26 水曜日
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「取り敢えず」は本格的な対応はあとにして、今できる事を最優先させること。簡単に言うと“さしあたって”。春炬燵(こたつ)との取り合わせに静かな俳味がただよう。季節的な余裕か。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/25 火曜日
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どうしようもならない永遠の別れが人生にある。一緒に生きてきた相手を失うことは、その後の辛さにつながる。何につけても想い出し己を慰めるしかない。「二度と来ぬ」の現実。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/24 月曜日
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いちばん寒い月といわれる二月。どうかすると暖かい日が続くことも。二月の日射しを貪るのは鉢植えばかりではない。しかしそこに焦点をあてる。限られた二月の日射しの効果。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/23 日曜日
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心持ち春になったと思うと、寒さが身体にこたえる。心理的なはたらきもあろう。病衣に張りのある糊(のり)を感じるところは、心の余裕か。春寒と病衣の取り合わせだが明るさがある。 『青森県句集』第35集より。
2025/2/22 土曜日
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