1800年,ボルタの電池が発明されると電気の研究はいちだんと進展した。そして,電気は実用化の時代へと入っていく。この実用化に際し,エジソンとウェ
スティング
ハウスの間には熾烈な論争が展開された。この論争は交流-直流大戦争の名で呼ばれた。論争は,ウェ
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ハウス(交流)側の勝利に終わったが,このなかで確立された技術は多い。「直流か交流か」「高圧か低圧か」「負荷は直列か並列か」「市中型火力発電所か郊外型水力発電所か」「アーク灯か白熱電球か」等々,両者の間には対照的な理論が展開された。これらをたどるとそのまま物理の授業になる。エジソンの実践研究とウェ
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ハウスらの理論的研究は,教育的には体験的理解と理論的理解,定性的理解と定量的理解に対応させて考えることができる。
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