子どもの体力低下、親にできることは?新体力テストの結果に見る家庭の影響<4>

毎年春に小学校、中学校で実施されている「新体力テスト」。いまその活用方法に、国が新たな仕組みを導入しています。世界で戦えるトップ選手の発掘を目的に、履歴書ツールを稼働させ、そのデータをもとに適性がある競技へのマッチングを行うシステムを構築、発展させていこうと動いています。5回連載の第4回、第5回では新体力テストの数値を調査に活用しているスポーツ庁の取り組み、そしてスポーツ界で新たな考え方として世界的に広まる「フィジカルリテラシー」を紹介。保護者にいま求められることを取り上げます。

スポーツ

お子さんは日々運動に親しんでいますか?

お子さんは日々運動に親しんでいますか?

コロナ禍で低下した体力、大半が回復せず

ふっと無意識に手に取って見つめるスマホの画面。どの家庭でもある一コマだろう。ただし、あなたが親だった場合、それが自宅の中での場合、その行動が子どもたちの運動習慣に影響を及ぼしているかも知れない。

それを示すような調査研究が進んでいる。

その具体的な内容に迫る前に、まずは昨今よく聞かれるこんな声から話を進めていきたい。

「子どもたちの体力が低下が懸念されています」

毎年のように、保護者の元にもそんな報道が届くようになって久しい。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響なども大きく、より一層、危機感が叫ばれるようになり、親としても何となく不安になる―。

この報道の基になっているのは、実は新体力テストだ。

スポーツ庁による「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」

毎年、小学校5年生と中学校2年生を対象に、新体力テストの8種目、握力、上体起こし、20メートルシャトルランなどの数値を集計し、併せて運動習慣などの質疑応答などのアンケートも実施することで、日本の子どもたちの「いま」を定点観測し、評価を行ってきた。

2008年(平20)に開始され、特にコロナ禍だった2019年の調査から、小学生、中学生の男女とも新体力テストの数値が4年連続で低下し続けたことで、子どもたちの運動の危機が叫ばれることになった。

最新の2024年度の調査では、中学校男子ではコロナ前の水準に戻ったが、小学校男子及び中学校女子では前年度からほぼ横ばい、小学校女子は引き続き低下しているとの報告がされている。

子どもの運動量が減っている…。では、家庭で保護者ができることは何か?

この記事では、そのヒントを探っていきます。

令和6年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果の概要(ポイント)

令和6年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果の概要(ポイント)

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阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。