中国が震撼、暗殺事件に潜む〝闇〟安倍氏の不可解な死とペロシ氏の「訪台計画」 各国情報当局も疑念、岸田政権は「真実」公開するか
米国と中国が、台湾問題で極度に緊張している。ジョー・バイデン米大統領と、中国の習近平国家主席が7月28日に行った電話首脳会談でも激しい応酬があり、中国当局は同30日、台湾に近い福建省福州市・平潭島の周辺海域で実弾射撃訓練を行うとして船舶の進入を禁じた。米原子力空母「ロナルド・レーガン」を中心とする空母打撃群は同月末、南シナ海に入った。「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と警戒していた安倍晋三元首相の不可解な暗殺事件と、ナンシー・ペロシ米下院議長の「台湾訪問」計画の関係とは。岸田文雄政権は「真実」を公開するのか。ジャーナリストの加賀孝英氏が最新情報に迫った。
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「台湾周辺で、米中軍事衝突の危機が高まっている。米国と日本、台湾の防衛当局は、異常なまでに緊張している」
外事警察関係者はこう語った。
ご承知の通り、バイデン氏と習氏による米中電話首脳会談は7月28日、2時間17分間も行われた。両者は台湾などで激論を交わした。最大の焦点は、ペロシ氏が計画している「8月上旬の台湾訪問」だった。
習氏は声を荒らげ、拳をデスクにたたきつけ、「外部勢力の干渉に断固反対する」「火遊びをすれば必ず焼け死ぬ」と激高した。
下院議長は、大統領が執務不能になった際の継承順位が副大統領に次ぐ要職である。中国は、ペロシ氏の訪台は「米国が、従来の『曖昧(あいまい)政策』を捨て、事実上、『台湾防衛への直接介入』を宣言する歴史的場面になる」と警戒していた。
防衛省関係者は「米国と中国、台湾とも、高度な警戒態勢に入っている。中国共産党機関紙、人民日報系『環球時報』の前編集長が『(ペロシ氏の搭乗機を)撃ち落とせ』と英語でツイートした後、削除した。中国は水面下でもホワイトハウスを脅し、『台湾も攻撃する』と言っていた。米国は、ペロシ氏が台湾入りする場合、『ロナルド・レーガン』空母打撃群を派遣し、戦闘機部隊を護衛出動させる。一触即発の危機的状態だ」と語った。