「取引先の偉い人に『作業が進まないから○○ちゃん、ケツをたたいてよ~』と棒を渡された。セクハラで有名な人だったが、上司も頭が上がらない相手で、なすすべがなかった」(無職、20代女性)
「毎回、男性社員の間に座らされるので、会社の飲み会に参加しなくなった」(不動産、20代女性)
「既婚女性の先輩に何度も飲みに誘われ、断りきれずに応じたら、不倫関係を強要された」(メディア、20代男性)
取材で発覚したこれらのセクハラ被害は、ここ数年の間に起きたものだ。いずれも会社に相談せず、泣き寝入りしている。
■「ハラスメントが会社を滅ぼす」のラインアップ
・[新連載]宝塚、パワハラの連鎖が生んだ悲劇 社内の「聖域」放置の代償
・電通と失脚した花園出場監督の教訓 パワハラでつまずかないチェックリスト30
・「私は好かれている」は勘違い セクハラを正しく理解するチェックリスト30(今回)
・セクハラ対策、難関は2次被害防止 インターンでは男子学生の3割が被害
など9回ほどを予定
男女雇用機会均等法は職場でセクハラ防止措置を講じることを事業主に義務付ける。法律に基づく厚生労働省の指針では、セクハラを許さない旨の方針を明確にし周知・啓発する、相談窓口を設けるなどの10項目を定めるが、十分とは言い難い。
「好かれている」と思い込まない
下のチェックリストは、労働法に詳しい向井蘭弁護士とハラスメント対策コンサルタントの樋口ユミ氏の監修で、日経ビジネスが作成した。2や4をチェックした人は「セクハラは相手が嫌がらなければいい」と思い込んでいる可能性があり、要注意だ。
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