アイヌ語 (アイヌ・イタㇰ・Ainu itak) とは、アイヌ(民族)の言語である。
概要
言語としての特徴に関してはWikipediaなどが詳しいので、そちらをご覧になっていただきたい。
もともと文字を持たない言語であったため、文書によるアイヌ語の資料は基本的に和人などアイヌ以外の民族によるものが多い。しかし、アイヌ自身がローマ字などを使ってアイヌ語を書き残した資料も存在する。現在はラテン文字表記とカタカナ表記(アイヌ語カナ)、2種類の文字体系を持つ。なおラテン文字の使用度が優勢である。
和人による同化政策の影響などから、現在ではアイヌ語の話者は極めて少なくなってしまった。近年各地にアイヌ語教室が開設され、アイヌ語を残そうという動きも見られるようになったが、危機的な状況であることには変わりはない。
多くの日本人にとって比較的身近なアイヌ語といえば、北海道をはじめとした地方の地名に残っているものであろう。既に多くの方がご存知かと思うが、北海道の地名はアイヌ語を語源とするものが多い。が、アイヌ語の読みをそのまま漢字に当ててしまったり、普通では使用しないような漢字を使用してしまった地名が多いため、北海道は難読地名の宝庫となってしまっている。
また、日本語の一般名詞の中にも「トナカイ」「ハスカップ」「シシャモ」などアイヌ語から借用されたものがある。
地名などで比較的触れる機会の多いアイヌ語の例を以下で挙げる。
- ペツ
「川」の意。北海道では「紋別」「登別」「厚別」をはじめ「別」という文字が入った地名をよく見るが、その多くはこの語が元になっている。 - ナイ
意味はペツに近く「沢」「川」。こちらも「稚内」「歌志内」「真駒内」など地名でよく使われる。 - シリ
「島」「峰」「~の山」などの意。「利尻」「ピンネシリ」などの地名に残る。 - カムイ
「神」。地名としては「神居古潭」などに見られる。また、北海道のプロバスケットボールチーム「レラカムイ北海道」の名前にも使われている(ちなみに「レラ」とは風の意味)。
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ちょっとしたテスト
Q1. 次のアイヌ語由来の地名の読みを答えてみましょう。 ※解答は選択肢のすぐ下を反転すれば見ることができます
1. くっちゃん
2. もせうし
3. はっさむ
4. おんねとう
Q2. 次のアイヌ語由来の地名、あなたならどんな漢字を充てますか?答えをこの記事の掲示板にコメントしてください。
関連項目
- 北海道
- 難読地名
- 言語の一覧
- うたわれるもの(名詞にアイヌ語の捩りが多い)
- ゴールデンカムイ(主要登場人物にアイヌが居るため、頻繁にアイヌ語が登場する。)
- シャーマンキング(主要人物にアイヌ民族の末裔が居り、使用する技名全てがアイヌ語。)
- 北海道にある○別・○内という地名一覧
アイヌ語の語彙の記事、あるいはアイヌ語を語源とした言葉の記事
- アフンルパル
- IMERUAT
- イランカラプテ
- ウコチャヌプコロ
- ウポポイ
- エトピリカ
- オキクルミ
- オソマ
- カムイ
- クトネシリカ
- シシャモ (アイヌ語「スサム」が語源。異説あり)
- チタタプ
- トド (アイヌ語で「なめし革」を意味する「トント」が語源とされる。なおアイヌ語でトドを意味する言葉は「エタシペ」)
- トナカイ
- ヌプリ
- ヒンナヒンナ
- ぽこじゃか (アイヌ語が語源の一部であるとされていたが、出典が疑われている)
- ラッコ
- レラ
- ワッカ
以上の他、北海道の地名に多数。
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