悪夢にはまだ続きがあるのか。昨季の91敗から再建を目指す西武が、30日の日本ハム戦(ベルーナ)に5―7で敗れ、前売りチケットが完売となった本拠地開幕3連戦で3連敗スタートを切った。
先発・高橋光成投手(28)が初回と3回、5回にいずれも相手の4番・野村佑希内野手(24)に先制打、3ラン、2ランを献上。打線が前日29日までの2試合でチーム打率2割9厘、わずか2得点という貧打継続から一転、9安打5得点と猛追を見せただけに、バッテリーミスで決まった3連敗は痛恨だった。
西口文也監督(52)は野村に許した2発について「初回に二死から真っすぐをはじかれて(3回の)次の打席も初球、真っすぐをホームラン…。そのへんの入り方ね」とバッテリーの配球面を指摘し「(捕手の古賀は)その次の打席(5回)も警戒していかなきゃいけないところで、フォークが内の甘めぐらいに入った。あそこは1球様子を見て、ボールから入っていった方がよかった。ちょっと簡単に行き過ぎていた」と苦言を呈した。
当の古賀は「今日は光成さんの逆球どうこうではなく、僕のボール選択(ミス)がああいう結果を生んでしまった。今日の光成さんの状態の中で、ああいう結果が出てしまったのはすごく責任を感じています。(3回の3ランは高めの)ボール球要求ではあったんですけど、そこもああいう事が起きる可能性を僕が生み出してしまった」と猛省していた。
いずれにせよ、全てが好調だったオープン戦の期待感が一気にしぼむ本拠地での3連敗スタート。昨年の歴史的惨敗から「あとは上がるしかない」とフロントをはじめ、球団、チーム内にあった楽観論にいきなり厳しい現実が突きつけられた。
このまま下を掘り、シーズン100敗まで転げ落ちてしまう可能性まで出てきてしまうのか…。借金3を返済するには2勝1敗ペースで3カードが必要になってくるが、まずはこの嫌な連敗を次の楽天戦で止めたい。