ドジャースの大谷翔平投手(30)は13日(日本時間14日)に本拠地ロサンゼルスでのカブス戦に「1番・DH」で先発に名を連ねた。その大谷の投手復帰時期が見通せない中、さまざまな臆測が飛び交っている。MLBネットワークの番組「MLBトゥナイト」は「新たなショウヘイルールが生まれるのではないか」という仮説を議論した。

「打者としてドジャースにとって不可欠な大谷の投手調整をどう進めるべきか」をテーマに、司会のグレッグ・アムシンガー氏、アナリストのハロルド・レイノルズ氏、元投手のダン・プレサック氏が熱く語り合った。

 レイノルズ氏は「選手層の厚いドジャースであれば控え打者相手のシミュレーション登板でも十分な準備ができる」と主張。しかし、プレサック氏は「ケガからの復帰登板は、どうしたってわずかに力を抑えてしまうところがある。実戦形式の試合ではどうしてもアドレナリンスイッチが入らない」と、現場視点で懸念を示した。

 これに対し、レイノルズ氏は「新しいショウヘイルールができると思う。午後1時5分にサン・ベルナディーノのカリフォルニアリーグで投げた後、ヘリコプターでロサンゼルスに戻ってきてその晩のドジャースの試合に出る」と私案を披露した。

 メジャー登録の選手がマイナーで調整登板するには負傷者リストに入れる必要がある。大谷がメジャーの試合にDHで出場しながら、マイナーの試合で登板すること自体が無理筋なのだ。

「私は、今まで見たことのないことが起こると思う」とレイノルズ氏。「ショウヘイに1Aでの登板が必要なのを分かっているのだから、それにうまく合わせない理由もない」

 これまでTwo―Way Player(二刀流選手)の新設、打順に入った先発投手が降板後もDHとして出場を続けられるいわゆる「大谷ルール」が導入されているが、第3弾ということか…。

 この議論を受け、ファンの間でもさまざまな声が上がっている。「ドジャースにはMVPがたくさんいるから、大谷が少しくらい抜けても大丈夫だ」「もう投球は来年でいい」「大谷が1週間くらい抜けても大丈夫なところにいないとドジャースはまずい」「リリーフ登板で調整しては」など、意見は分かれている。

 本来なら荒唐無稽で片づけられる話だが、議論になるのは大谷の規格外の証明だ。