【米サンフランシスコ30日(日本時間31日)発】レッドソックスの吉田正尚外野手(30)は敵地オラクル・パークでのジャイアンツ戦に「5番・DH」で先発出場し、5打数無安打3三振で打率は3割8厘に下がった。チームは延長11回の末3―4で敗れ、2日続けてのサヨナラ負けで2連敗となった。

 2回一死無走者はオープンナーとして先発した左腕のアレクサンダーと対戦。2ストライクからの3球目、外角低めに逃げるスライダーに空振り三振。1点を追う4回二死二塁は2番手右腕ストリプリングに見逃し三振。カウント2―2からの5球目、外角のボールゾーンから入ってくるバックドアのスライダーに手が出ず見逃し三振に倒れる。

 1―2の7回無死無走者は代わったばかりの3番手左腕テイラー・ロジャースの初球、ストレートを捉えるが、打球速度99・5マイル(約160・1キロ)の痛烈なゴロは二塁手の正面。一塁へ送られ凡退となった。

 ターナーの17号2ラン本塁打で3―2と逆転して迎えた8回二死一塁は4番手の右下手投げのタイラー・ロジャースに対しフルカウントからの8球目、外角スライダーにバットが空を切り、この日3度目の三振に倒れた。

 3―3の延長11回無死二塁は先頭打者としてで5度目の打席に入るが、6番手右腕ベックの初球、高めのスライダーを打ち上げ、平凡な右飛に倒れた。1試合3三振は5月26日のダイヤモンドバックス戦以来2度目。三振率はリーグ3位の1割1分9厘と「三振しない」吉田にしては異例だ。徹底的に対策されたのだろう。
 
 試合後、クラブハウスで取材に応じた吉田は小さな声で「何も貢献できなくて」。ジャイアンツの投手陣に翻ろうされ、このカードは10打席で無安打。日本選手初となる右翼後方のマッコヴィー湾(サンフランシスコ湾)に着弾する場外本塁打、通称「スプラッシュヒット」を打つことはできなかった。「自分の技術不足で打てていない(だけ)。結果が全てだと思う」と雪辱を誓った。