“ストーカー”が観客席最前列に…恐怖で涙の元全米女王ストレート負け 当該男性は退場処分→出禁へ

[ 2025年2月19日 15:45 ]

エマ・ラドゥカヌ(AP)
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 テニスの21年全米オープン女王エマ・ラドゥカヌ(22=英国)が試合中に出現した“ストーカー”に涙を流し、敗れたとAP通信が18日、伝えた。

 UAEのドバイで開催中のWTAツアー、ドバイ・デューティーフリー選手権(WTA1000)は18日にシングルス2回戦が行われ、世界ランキング61位のラドゥカヌは同17位のカロリナ・ムホバ(28=チェコ)と対戦。ラドゥカヌはサービスゲームをブレークされた第1セット第2ゲーム終了後、涙を流しながら審判席に向かい、何事かを訴えた。試合は中断され、審判員はすぐに大会主催者に連絡。おびえた様子のラドゥカヌは対戦相手のムホバに慰められ、タオルで涙をふくと、うなずいて試合再開に応じた。

 ラドゥカヌは0-4からタイブレークまで持ち込んだ第1セットを6-7で落とし、第2セットも6-4で失いストレート負けした。大会主催者は試合後、17日に公共の場でラドゥカヌに近づいてきた「執着的な態度を示す男性」が、この日も観客席の最前列にいたため退場処分にしたと発表。脅威がなくなったと判断されるまで当該の男性を全てのWTAツアーから締め出すとした。WTAはラドゥカヌおよびチームと協力し、「彼女の健康状態を保証し、必要なサポートを提供する」とコメントした。

 ラドゥカヌは10代の頃にストーカー被害に遭った経験があり、容疑者は22年に英国の裁判所から5年間の接近禁止令を受けた上に、18カ月の社会奉仕活動を命じられた。ラドゥカヌは18歳だった21年全米オープンで予選から出場して初優勝。しかし、その後はケガにも苦しみ、四大大会では3回戦を突破できていない。

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