石破茂首相が政府備蓄米を追加放出するように農林水産省に指示した。放出は7月まで毎月実施する。今度こそコメの値段は下がるのか。キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は「政府備蓄米の売り先はJA農協だ。JA農協が卸売業者に販売する相対価格を決めている。この相対価格が下がらない限り、小売価格は下がらない」という――。 備蓄米放出後も価格上昇が止まらないワケ 備蓄米を21万トン放出しても、コメの値段は下がるどころか上昇している。 農水省の調査でも13週連続して値上がりして3月末には5キログラムで4206円に高騰している。1年前の2000円程度の水準から倍増である。とうとう石破総理の指示で、農水省は7月まで10万トンずつ備蓄米の放出を行うことを決めた。私にはマスコミからこれでコメの値段は下がるのかという問い合わせが来ている。 私の答えは、「3400円くらいには下がるが、それ以下にはならないだ
