ヘンリー王子は英国滞在中の警備体勢をめぐる訴訟を続けているが、これが原因となってチャールズ国王との緊張関係が続いているという。米誌ピープルが15日、報じた。

 英国での安全保障をめぐるヘンリー王子の長期にわたる法廷闘争が重大な局面を迎える中、王子と父親のチャールズ国王との関係は亀裂を深めており、王子は国王に電話や手紙を送ったが返事はなく、国王の健康状態については何も知らされていないという。また兄のウィリアム皇太子を含む家族への電話も無視されているという。

 バッキンガム宮殿に近い関係者は「和解などあり得ないと思う。何も変わっていない」と証言し、別の情報筋は「彼らは距離を置いている」と語った。

 王子は2020年2月に英国から出国した後、王室および公人保護執行委員会(Ravec)が彼から最高レベルの警備を剥奪した際「特に目立たない扱い」を受けたと述べている。

 しかし、内務省を代表するジェームズ・イーディー卿は、リスク管理委員会の準政府に相談することなく、保証された常勤の警察警備を剥奪する裁量権が内務省にはあると述べた。

 同誌はチャールズ国王に近い関係者が、国王が治安に関する争いに巻き込まれるのを避けるため、王子と意図的に距離を置いていると報じている。

 また王室関係の著述家サリー・ベデル・スミス氏は進行中の裁判により「ヘンリー王子は国王の命令を遂行している人々と直接接触することになる。彼の父親が一見無害なことを言ったとしても、それが裁判の渦中に巻き込まれるかもしれない」と危惧している。

 ある情報筋は「王子はこれは自分が戦わなければならないことだと強く感じている」と語っており、法廷闘争が終結するまでは、チャールズ国王との和解は難しそうだ。