阿部詩 国内復帰戦Vで飾った! 号泣のパリから歓喜のロスへ「やっと一歩」

[ 2025年4月6日 05:00 ]

柔道・全日本選抜体重別選手権第1日 ( 2025年4月5日    福岡国際センター )

<柔道体重別選手権>女子52キロ級決勝、優勝し笑顔を見せる阿部詩(撮影・岡田 丈靖)
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 男女計7階級が行われ、女子52キロ級は東京五輪金メダルの阿部詩(24=パーク24)が初優勝。パリ五輪メダリストが全員優勝を逃す波乱の中、28年ロサンゼルス五輪へ大きな一歩を踏み出した。男子66キロ級は五輪2連覇王者の阿部一二三(27=パーク24)が左肘の負傷で準決勝を欠場。男子60キロ級の永山竜樹(28=パーク24)は準決勝で、男子81キロ級の永瀬貴規(31=旭化成)は初戦で敗れた。

 優勝が決まった瞬間、阿部詩は感極まった表情で手を叩き、両拳を握って喜びを表した。ゴールデンスコアの延長戦に入って1分25秒、大森生純(24=JR東日本)に奥襟を取られて接近戦の危険な間合いに。「自分の技を信じて、最後は執念で押し切るしかないと思った」と、右からの豪快な大内刈りを決めた。

 連覇を狙ったパリ五輪はまさかの2回戦敗退で号泣。ショックはしばらく続き、周囲からの情報を遮断するため、家でテレビも一切見ず「ぼうぜんとしていた。全てを放り投げていた」と苦しい日々を過ごした。「畳の上で戦うことが一番の生きがい」と、ようやくモチベーションを取り戻すと、昨年11月ごろから本格的な練習を再開。今年2月のグランドスラム・バクー大会で復活優勝を遂げた。

 この日は実力者ぞろいのハイレベルな戦いだった。決勝の最後はパリ五輪で敗れた時のような近い間合いだったが、恐れずに勝利をつかんだ。「パリでの負けから修正できている。一つまた成長できた」。確かな手応えをつかみ、女子日本代表の塚田真希監督からも「覚悟を感じた。素晴らしい試合で感情を揺さぶられた」と賛辞を贈られた。

 今日にも発表される世界選手権(6月、ブダペスト)の代表入りは確実。「必ずもう一度世界一になりたい」。まずは今年の目標を成し遂げ、そして3年後の五輪へと向かう。「やっと一歩を踏み出せた。ロスに向けてもっともっと強くなりたい」。敗戦を糧に進化を遂げ、ロスへの道を歩んでいく。

 ≪一二三初戦突破も肘負傷で準決欠場≫男子66キロ級の阿部一二三は、パリ五輪以来約8カ月ぶりの復帰戦となった初戦を突破した後の準決勝を欠場した。中島瑞貴(22=九州電力)に優勢勝ちも、関節技を掛けられた場面で左肘を負傷。「違和感があった。テーピングをして出ることはできたけど今はするべきではない」と大事を取った。初出場する体重無差別の全日本選手権が29日に控える。「様子を見ながらになる」と出場可否は明言しなかったが「階級が上なので(ケガのリスクは)気にしないといけない。世界選手権まで2カ月を切っているからなかなか難しい」と不安も口にした。

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