中嶋常幸 TBSマスターズ中継解説を卒業「感謝」99年から放送席に、松山英樹Vでは沈黙“名場面”も

[ 2025年4月6日 12:52 ]

中嶋常幸
Photo By 提供写真

 男子ゴルフの中嶋常幸(70)が、今年限りでTBSのマスターズ中継の解説を卒業することになった。

 6日正午からBS―TBSで放送された「マスターズゴルフ2025開幕直前SP~放送50周年特別企画~」に出演し「今年をもってマスターズの解説から卒業しようと思っています。本当にたくさんの思い出をもらったし、(松山英樹の)日本人初優勝にも関われたし、いい時間をたくさん与えてもらったので感謝しかないです。僕の中ではライフワークだと思っているので、ひと区切りはつけますけど、いろんな形で関わっていきたいです」と話した。

 中嶋はレギュラーツアーで活躍していた99年から放送席に座り、マスターズ放送の“顔”を務めてきた。

 21年に親交の深い松山英樹が日本人初優勝を飾った時は、実況の小笠原亘アナウンサーと解説の宮里優作とともに涙で言葉に詰まり、3人が55秒間も沈黙。そのため「放送事故じゃないかと言われた」と振り返る。

 その時の心境について後に「(松山のショットが)池に入った15番から接戦になった。僕も争ったことがあるけど、最後の9ホールはめちゃめちゃ厳しい。また(重圧に)のみ込まれるのかと不安感が出た。それを(松山が)乗り越えてくれた。彼はちゃんと乗り越えられるだけの力をつけたし、経験を積んできた。そのことに僕は感動した」と語った。

 1986年大会で、中嶋は首位に2打差の6位で最終日を迎えたが、72と伸ばせなかった。それでも優勝したニクラウスと5打差の8位は当時の日本選手としては歴代最高成績だった。

 そうした経験があっただけに「僕らが乗り越えられなかった(壁を)彼が努力して乗り越えた。それで偉いな、良かったなっていうふうに泣けた」と述懐した。

 ラスト解説となる今年の注目は当然、日本のエース松山。今季は開幕戦で優勝するなど好スタートを切っているだけに、21年の再現へ期待が高まる。中嶋も熱い語りで中継を盛り上げる意気込みだ。

続きを表示

「松山英樹」特集記事

「羽生結弦」特集記事

スポーツの2025年4月6日のニュース