海外法人トップ断り、ワインの道へ 56歳元技術者の選択
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「20.9」「14」「×」――。表計算ソフト「エクセル」で作成したファイルにはびっしりと数字が並ぶ。無味乾燥に見えるデータが示すのは、ブドウの木の位置や枝の数、水分量など。ブドウ畑の栽培記録だ。
岩手県花巻市の「大迫佐藤葡萄園」代表、佐藤直人さん(64)は2016年、大手医療機器メーカーを56歳で退職し、自家栽培のブドウでワインを醸造するワイナリーの経営を開始。エンジニア時代に磨いたデータ分析の...
多様化する働き方や社会の変化に戸惑いながらも、答えを探す人たちの群像を描きます。